運営者つなぐのIT・キャリアの考え
このサイトの運営者つなぐが、これまでの仕事や、AI時代のIT・キャリアについての考えを答えたものです(2026年11月2日の回答をまとめました)。サイトの記事で運営者の経験や考えに触れるときは、このページの内容をもとにしています。
運営者のプロフィール
- 年代:40代後半
- 地域:東京・神奈川を拠点にIT関連の仕事
- 表示名:つなぐ
これまでの仕事
- 最初の仕事はネットワークエンジニア。Ciscoの資格を持っていた。小規模から大規模なビルのネットワークの設計、Ciscoのルーター・スイッチの設定。
- 約25年前、セキュリティのための持ち出し用パソコンの認定・設定もしていた。
- サーバー系:ファイルサーバー、DNS、DHCPなど。大きな会社のインフラを担当していた。研究者から「こういうネットワークを作ってほしい」という技術的な依頼も受けた。ネットワークカメラを使った会議のシステムを作ったこともある。
- 開発の仕事ではなく、ネットワークやサーバーの構築・設定が中心で、それに付随して何でもやっていた。期間は6年くらい。
- 役職はなく一担当者。出向で(グループの)本社に行き、2年ほどはほぼ一人で仕事をしていて、ある程度任せられていた。
- 関わった大きな仕事:数千人が入るような大きなビルの立ち上げでネットワークを構成、地方のケーブルテレビ系のインターネット接続、地下鉄のネットワークにも少し関わった、本社の研究部門のネットワークに長く携わり勉強になった。
- 大きな会社のグループ内で仕事を回すIT会社だった(別会社として会社間のやり取り)。外と仕事をすることはあまりなく、「歯車の一つになっていた感じ」で個人的にはそんなに面白くなかった。ただ、大きな仕事に関わらせてもらえた。
- 転職後の会社では:Webサイトの設計・構築、顧客管理の仕組みづくり、Webからの受付、CAD(簡単なJw_cad)、写真に商品を3DのCGで置いたイメージ作り。最近はAIを使って顧客管理を効率化したり、Webサイトの管理・構築を早くしたりしている。
- 動画編集(最初はFinal Cut Pro、Premiere Pro)、画像編集(Illustrator・Photoshopも使ったが、最近はAffinity Designer・Affinity Photo。Canvaも少し)。
- 言語:学生のときはC、C++、Java、Smalltalk。社会人になってからはスクリプト系でPerl、PHP(PHPは転職後に外注の仕事で触った)。HTML・JavaScript・CSSも。最近はAIに頼って自分では書いていない。
転職・働き方
- 転職は1回。元のIT会社から地方の小さな会社へ。
- 決め手:もともと知り合いだった社長(今は引退)から声がかかった。転職エージェントは使っていない。
- 個人・エンドユーザーとやり取りする仕事で、ホームページを作ってネットショップを作ることに興味があり、立ち上げのところも面白そうだと思った。
- ずっと一人でやってきて、うまくいき始めてから人を入れて対応してもらうようになった。ネットショップを20年くらい続けてこられた。
- フリーランス・副業:今はAIを教える仕事を少し始めている。ほかにGoogle AdSenseやアフィリエイトでぽつぽつ収入があった。
- 仕事選びの失敗・後悔:目的によるので判断は難しい。ただ一般的に言えるのは「年収が下がる転職はやめた方がいい」。自分がまさにそうだった。
- 年収:東京・神奈川でIT関連、残業も多く600万円くらいあったと思う。地方の小さい会社に入って400万円台まで下がった。今は上がっているが、トータルで考えたらやめた方がいいと思う。
- 年収が下がる転職は、よほど「これをやりたい」と思える仕事でない限り、かなりきつい。自分はそれがあったからやれた。なかったら厳しかったと思う。
- 逆に、やりたい仕事だったから思いきり学べた。一人しかいなかったので、自分がやったことがすべて結果に表れる。誰の責任にもできない。それで頑張れた。ある程度結果も出たから今こう言える。自分は特にできる方ではなかったが、一生懸命やったという気持ちはある。
- 転職後は会社と家の往復。立ち上げで、大手を辞めて小さい会社に入ったので、事業を成功させたい気持ちでかなり働いた。でも当時は心地よく、面白かった。やったことがダイレクトに結果になって返ってくる。
AIで変わってきたこと
- 自分の中ではパラダイムシフト。この2〜3年で働き方が全然変わった。今はAIと話して仕事ができるレベルまで来ている。AIがなかったら仕事ができないところまで進んだ。
- 周りを見ると、IT系の会社も自社の社員もAIを使っていない。自分から使い方を発信しているが、会社から「こう使え」と言われるまでは使わないと思う。
- AIは、自分でトライアンドエラーを繰り返して、出力の癖のような使い方を体感で少しずつ覚えていくことが大事なので、そこが難しい。
- AIの発展と現実の社会の間には大きなギャップがある。AIを追いかけている一部の人は働き方がすごく変わっているが、社会全体はほとんど変わっていないと思う。
- 減る仕事:マニュアル通りのパソコンの仕事は間違いなくなくなる(もうなくなってきている)。マニュアルが決まっているものはAIの方が早く正確。AIでなくてもプログラムである程度自動化できる部分もある。
- AIが怖いのは、コンテキスト(その会社での正解・不正解)を入れておけば判断もできるようになること。人間がしてきた判断をAIができるようになってきているので、高度な判断をする仕事以外は減っていくと思う。
- 「高度」の定義は難しい。今の段階でいえば、AとBのどちらを選んでもAIとしてはよいが、その会社の方向性・社長や責任者の好みはどちらか、という判断。会社の雰囲気や言葉の選び方といった「カラー」が出る。だから、個人でも会社でも、どれだけコンテキストを入れているかが大事。
- 初級のエンジニアは本当に厳しいと思う。Webサイトも一瞬で作れ、プログラムもテストもできる。
- 大事になるのは、何か作りたい人の話をしっかり設計できる人。AIやプログラムをよく知らない人がAIに指示を出すのは難しい(言語化できない)。やりたいことをきちんとまとめて整理できる人が、今のところ貴重な人材になると思う。
- 経験のあるエンジニア・IT職はどう動くべきか:とにかく設計。自分の中でもパラダイムシフトさせて、AIに任せるところは任せてしまった方がいい。心配なところは、コンテキストやハーネスをしっかり作り込むことで、AIに任せられる領域がどんどん増える。まずは「AIありき」で考えること。自分の働き方も、商品を納めるときもAIありきで考えるのが大事。
読者について
- 年代はあまり問わない。20代〜40代くらいで、IT業界に転職したい人。IT業界の人が別のIT業界の会社に移る場合も、IT業界ではない人が自分で勉強してIT業界に入る場合も、本質的には同じ。
- まずAIでどういうことができるようになってきているかを理解することが大事。ある程度ITの知識がないとAIに指示が出せず、その出力がいいかどうかの評価もできない。最低限のAIの知識やマナーなど、その大前提を理解したい人に読んでほしい。
- 最初に伝えたいこと:IT業界はもともと進歩が早く、AIが入ってさらに早くなっている。一方で、枯れた技術(例:COBOL)もまだ現役で動いていて、自分のやりたいことだけができる業界ではない。最先端だけをやりたい会社もあるだろうが、現実には古いシステムの運用・置き換え・入れ替えもやらなければならない。常に学習する意気込みがないと、IT業界は特にきつい。